初めて留学をする人へ

留学は、異国の地で、異文化の中で、日常の生活を送ります。それは海外旅行とは違う特別な体験です。そんな特別な体験だからこそ、十分な準備をした上で留学に望んで欲しいと思います。

インターネット上では「業者発信の広告のような情報」から「匿名掲示板の事実か嘘か判断できない情報」まで色々な情報が載っています。どの情報を信じて良いのか、調べれば調べるほど不安になる人も多いと思います。

そこでアブログから「初めて留学をする人」に対してアドバイスを記載させて頂きます。

まずはアブログでできることを確認

アブログは留学経験者の生の声(口コミ)を共有する、留学希望者の質問に対して経験者や学校関係者が回答するコミュニティの場です。口コミ投稿や回答をしている留学経験者、学校関係者は、これから留学をする人に少しでも力になりたいという思いでアブログに参加してくれています。

1. 学校や留学エージェントの検索

アブログに掲載している全ての学校とエージェントは無料で情報を閲覧できます。

2. 口コミ情報の閲覧

留学経験者の口コミ情報を無料で閲覧できます。

3. 質問の投稿

学校やエージェントに対して質問を投稿できます。体験者や学校関係者、エージェント関係者に回答を求めることができます。

留学するということ

留学は自分に対する投資です。「ただ留学をするだけで、なりたい自分になれる」ものではありません。留学を経て得る対価は「留学生活をどのように過ごすか」によって異なり、全てあなた次第です。

外国語を話せるようになりたい、海外の学位を取得したい、異文化を体験したい、将来は海外で生活したい等、様々な目的の留学があります。全てに共通していることは「どのように準備を行い、どのように留学生活を送るか」が目的を叶えるために大切である点です。

留学の準備を自分で行う方が良い点

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)も、「留学準備・手続きは自分で進めることが基本である」と案内をしています。

1. 自主性

JASSOのアドバイスと同様になりますが、留学において「自主性」は重要なポイントである、とアブログも考えます。

知らないことは自分で調べる、自分で調べても分からない場合は誰に聞いたら良いかを考える、誰に聞くべきかが分かったら自ら質問をしに行く、教えてもらった回答が理解できなければ、何が理解できないのかを伝える、解決するまで自主的に行動し続けるしかありません。当然に全ては外国語で行うことになります。

留学の準備段階から自主的に行動できた人であっても、容易に現地の生活に馴染めるものではありません。日本での準備から「自主性」を意識して各種手続き、情報収集を行ってください。

2. 契約内容に対する理解

留学生活が始まると、日本で聞いていた内容と異なっていることがあるかもしれません。入居した学生寮が事前に聞いていた設備と違っている、最初に支払ったはずの教材費がまた請求された、授業料は全額支払っているのに一部しか入金がないと事務スタッフに呼び出された、など実際に聞きます。

その時にあなたは契約内容に基づいて正当な主張を行う必要があります。待っていても問題は解決されません。主張がなければ納得していると周りは判断します。

その際に、あなた自身が契約内容を深く理解している必要があります。どの名目でいくらの金額を支払っているのか、支払った金額にはどこまでのサービスが含まれているのか、各内容を証明する書類等はあるのか、など留学の準備段階から当事者意識を持ち、自身の契約を深く理解をしておく必要があります。

留学費用についての考え方

例え1週間であっても、留学は学費だけでなく宿泊費用、航空券代金、保険代金、など一つの留学を実現するために様々な支払いが発生します。どんなに工夫をしても高額な費用がかかります。

アブログは、留学は「消費」ではなく「投資」であると考えます。高額でも支払った費用に見合う対価を得ることができれば、決して無駄なお金ではありません。そしてその対価は、あなたが留学当日までどのように準備をするか、留学生活をどのように過ごすか、によって変わります。同じ高額な費用を支払うのであれば、その価値を最大限に高める行動や準備を行うべきだと考えます。

奨学金情報の確認

高額な費用が必要になるため、自身の予算だけでは理想の留学が実現できないこともあるかと思います。まずは検討している留学プランに対して奨学金がないかを確認しましょう。独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が提供している奨学金情報から見てみるとよいでしょう。日本では給付型だけでなく有利子貸与型も同様に「奨学金」と呼ばれているため、その内容についてもしっかり確認しておきましょう。

大学や大学院などの正規留学であれば外国語で検索をしてみることもお勧めします。日本語では出回っていない留学生を対象としたスカラーシップ(奨学金)情報にたどり着ける可能性があります。

借金をして留学すること

該当する奨学金がない、または条件に満たない場合、お金を借りて留学費用を工面する方法もあります。その留学が「投資」であるならば、お金を借りて実現する価値は十分にあります。投資は回収期間が長ければ長いほど良いからです。留学における投資とは、あなた自身の経験値や学歴になるでしょう。つまり留学経験後の人生が長ければ長いほど回収期間が長くなります。

「借金は悪」というイメージがありますが、その留学が後の人生に価値を与えるのであれば、お金を借りて留学することは決して悪い選択肢ではありません。費用の工面は留学を実現するために非常に重要です。しかし留学を成功させるという観点では、一つの要素でしか過ぎません。

留学までの準備期間、留学中、留学後の人生を一つの線でつなげた上で、今、留学の実現に向けて何をするのが最良か、ぜひ一度考えてみてください。お金を貯めることだけに貴重な時間を使い、また留学のために十分な準備が行えないのであれば、留学後にキャリアアップをした上で借りたお金を返済して行くほうが、効率的で、何よりあなた自身の満足度が高いかもしれません。

教育ローンという選択肢

もちろん、自身で全ての費用を工面することがベストです。それが叶わない場合に、まずは奨学金情報を調べる、その次に親族など無利子で借りられる方法を検討しましょう。それでも補えない場合は金融機関が提供する教育ローンを調べてみましょう。

金融機関の教育ローンというと最初にメガバンクを想像すると思います。メガバンクの他に、日本の政策金融機関である「日本政策金融公庫」でも教育ローンを提供しています。政策金融機関であるため金利が一般の教育ローンよりも低めに設定されている、在学期間は利息のみの返済プランなどメガバンクよりも条件が良いです。まずは日本政策金融公庫の教育ローンを検討して条件が合わない場合にメガバンクのサービスを検討すると良いでしょう。

最後に誤解を招かない為に申し上げます。本項で借金を一つの選択肢として挙げていますが、あくまでも「投資」のための留学である場合です。もちろん「消費」の目的であれば借金をすることは絶対にお勧めしません。

留学エージェント(留学斡旋業者)の利用で気をつけること

留学エージェントを利用する選択を自身で選ぶのであれば、その決断は尊重されるべきであると考えます。特に初めての留学であればエージェントを利用することによって、結果的に効率よく準備が行え、安全な留学生活となることも、もちろんあります。

しかしながら全てのエージェントが誠実なサービスを提供している訳ではありません。エージェントの利用を検討している方は、下記に注意して利用することをお勧めします。

1. 自分で情報収集が基本

エージェントを利用することによって、学校の申込み、ビザ申請など一部の手続きを委託することになります。しかし委託をするとしても、自身でも自主的に情報は集めるようにしましょう。

「自分で調べても分からないことがあればエージェントに質問する」という活用をお勧めします。同時に自身で収集した情報や疑問に対して、エージェントがどのような回答をくれるか、を知ることによって、誠実なサービスを提供している業者を見定める参考にもなります。

2. 一次情報の確認

留学に関する情報は常に変わり得ます。エージェントに限らず第三者からアドバイスをもらう際は、その情報が「いつ」のものであるかも合わせて確認するようにしましょう。

特にビザ情報、学校情報は、時期が違え内容が変わっている可能性もあります。そのため一次情報を必ず確認しましょう。現在はインターネットが普及しているため、ビザの情報であれば各国の大使館・領事館のウェブサイトを、学校情報であれば学校の公式ウェブサイトを確認すれば最新の情報を知ることが可能です。

もちろん公式のウェブサイトであっても古い情報のまま更新されていないこともあります。その場合は記載されている問い合わせ先に、直接確認をしましょう。

3. 必要になる全ての書類を確認

留学プランにもよりますが、留学は、スケジュールに沿って様々な書類を準備する必要があります。パスポートや航空券は当然として、残高証明書、エッセイ、健康診断、無犯罪証明書、大使館の面接などが必要になる場合もあります。

エージェントに申込みをする前に、あなたの留学プランで必要となる全ての書類と流れを確認しましょう。各書類は、いつの段階で必要になり、その書類は自身で用意するのかエージェントが手配をするのか、など一つ一つ明確にしてください。特に書類の準備や手配については、後のトラブルになる可能性があります。曖昧なままにせず、必ず事前に明確にしておきましょう。

4. 学校への支払い方法の確認

エージェントは仲介業者です。あなたから預かった留学費用を、学校や滞在施設に対して支払いをする必要があります。万が一エージェントが倒産をしてしまった場合に、あなたが支払った留学費用が今どこにあるのか、によって留学を計画通りに進めることができるのか変わります。

学費や滞在費はいつ学校や滞在施設に支払われる予定であるか、申込前に確認しましょう。同時に学校等に支払った際は、それが証明できる書類(学校が発行する支払証明書等)をもらえるのかも確認してください。

5. 解約方法の確認

全国の消費生活センターと国民生活センターに対して「留学斡旋サービス」に関する相談のほとんどが「契約・解約」についてです。解約の手続きや返金については、申込前に必ず確認しましょう。

解約時期と返金額、解約後はいつ返金が行われるのか、どんな解約理由であればエージェント側の都合になるのかを明確して、納得した上で申込みをしましょう。

実際に留学を実現したら

あなたの留学が実現した時は、その経験を口コミとしてアブログで共有させてください。また未来の留学希望者の質問に対して、今後はあなたが回答をしてあげてください。

留学経験者が次の留学希望者へ情報をつなぎ、新しく経験した人たちが更に次の人たちにつなげる、そんな仕組みを作りたくて最初にアブログの企画を考えました。ぜひお力添えをお願いします。

あなたの留学が、実り多い留学になることを心より応援しています。

アブログスタッフ一同