語学留学とは
語学留学とは、語学の習得を目的として、語学学校に通う留学を総称します。
語学学校は、ほとんどの場合、入学時期や通学期間に制約がないため、1週間の短期留学から、1年間の長期留学まで、全て同様に語学留学と呼ばれます。 そのため、長期間の語学留学は「長期語学留学」と区別して呼ばれることもあります。
最近では、フィリピンやフィジーなど格安で語学留学ができる留学プログラムを対象に「英語留学」と呼ばれるカテゴリーも誕生しています。
語学留学に向いている人
語学留学は、全く英語(外国語)に自信がない状態から語学習得を目的としている人、一度でいいから海外で生活してみたかった人にとって良い手段になります。
語学留学は、留学期間や語学学校の入学条件に、学力、学歴、英語力は必要ありません。 語学留学を利用すれば、比較的カンタンに海外生活体験もできます。
語学留学のメリット
語学学校は、大学留学と違い入試や合格の有無はありません。 語学学校は全く英語(外国語)に自信がない人でも、それぞれのレベルに合わせてクラスを持っているため、現在の語学力に関係なく安心して入学ができます。
また語学学校は世界中から語学の習得を目的に留学生が集まるため、留学先の現地人だけでなく、世界各国から参加しているクラスメイトから文化の違い に触れたり、学ぶことができます。 語学学校は世界中に友人を作る貴重な場です。
語学学校の入学目安
語学留学に、学力、学歴、もちろん英語(外国語)力の目安はありません。年齢の条件さえクリアできれば、基本的に誰でも入学が可能です。 (一部のコースは英語力が必要になる場合もあります。)
一般的な語学学校は、入学初日にテストを行います。 「読む・書く・聞く・話す」のテストを一通り行い、テスト結果の語学力にあったレベルに合わせてクラスを割り当てられます。 コース参加後も、1〜2ヶ月単位で定期的なテストを行なわれ、レベルの見直しが行われます。
語学学校の不安要素
語学学校に通えば必ず語学力が向上するとは限りません。どんな形で学習をするにしても、結局は自身の努力によって成果が大きく変わります。
語学学校は、大学留学と違い学生の間で単位の取得という共通目的がありません。 常に新しい学生が入り、クラス替えもあるため、クラスメイトのモチベーションも様々です。
毎回遅刻をしてくる学生、宿題をやってこない学生、遊ぶことばかりに夢中になっている学生、そんな学生たちと同じクラスになる可能性もあります。
校則を厳して、真剣に学びたい学生だけを集めている語学学校や、とにかく英語の楽しさを知ってもらうこと一番にしている語学学校など、 語学学校によって雰囲気や特徴が異なります。目的にあった語学学校を慎重に選びましょう。
語学学校で勉強できる内容
語学学校には、様々なコースが用意されています。 TOEIC、TOEFL、IELTS、ケンブリッジ検定などのテスト対策のコース、ビジネス英語コース、インターンシップコースなどもあります。 コース内容によって、上級レベルしか参加できないものもあります。
こういった特別なコースの有無、種類、参加条件に関しては各語学学校によって異なります。 興味がある場合は入学の手続きをする前に確認しておいた方が良いでしょう。
語学学校のレベル分け
語学学校は、様々な語学力の学生が集まるため、レベル分けを行なっています。
初級クラスであれば周りも初級の生徒に囲まれることになります。 クラスメイトで英語で話そうにしても、相手も語学力が十分でないため、お互いに満足なコミュニケーションが困難であります。
上級クラスであれば、クラスメイトの語学力も上級になります。 クラスメイト同士でのコミュニケーションもスムーズになり、更に自身の英語力もブラッシュアップできます。 またクラスメイトは上級レベルに入るために真剣に勉強をしてきた学生です。そういった意味でも英語を学ぶ上で非常に良い環境になります。
このように同じ授業料でも、初級と上級は全く環境が変わります。 日本にいる段階から少しでも語学力をアップし、語学学校では1日でも早く上級クラスに入ることが、語学留学の成功のカギと言えます。
語学学校の出席率
語学学校は学生の出席率を管理しています。 厳しい学校では出席率が低い学生を退学にする処罰があります。
特に学生ビザを取得してる語学留学の場合は注意が必要です。 学生ビザは語学学校に通うために、その通学期間の滞在を許可しています。 通学している語学学校の出席率が規定よりも下回ってしまうと、学生ビザが取り消しになります。
語学学校から大学進学
語学学校によっては大学進学準備コースを用意している場合があります。 現地の大学と提携をしていて、大学進学を特徴にしている語学学校もあります。
大学進学準備コースでは、単純に語学の勉強ではなく、エッセイの書き方、ノートの取り方など大学に入学した上で必要なテクニックを教わることができます。
海外の大学進学を目標にしている方であれば、一度語学学校への留学を検討してみても良いでしょう。
語学留学とアルバイト
語学留学は、国とビザの条件によっては、アルバイトが許可されている場合もあります。 しかし英語(外国語)を使ったアルバイトをするには、それだけの語学力が必要になります。
留学先と言えど、仕事を選ばなければ日本食レストランなど日本語を使ったアルバイトも見つかりますが、 語学習得を目的として留学しているのであれば、そういったアルバイトはお勧めしません。
アルバイトをする時間があるのであれば、まずはしっかりと勉強をして語学力を少しでも上がるように時間を使うべきです。 そして語学力を身につけた上で、英語(外国語)を使ったアルバイトを探してみてはいかがでしょうか。
ビザ取り学校のリスク
海外に長期間滞在するためにはビザが必要になります。そのビザの一つに「学生ビザ」があります。
語学学校によっては、まともな授業や出席管理は全く行わず、安い学費で長期滞在した学生をただ集めているだけの学校もあります。 英語の勉強ではなくただ長く滞在をしたい外国人も多いため、このようなビジネスが成り立っているのです。
しかし、これらの滞在は不法滞在、不法労働につながることが多いため、各国も厳しく取り締まっています。 実際に取り締まりに合い、倒産した語学学校もあります。 語学学校が倒産した場合、収めた学費が戻って来ないのはもちろん、ビザも予定期間よりも短くなるリスクがあります。
語学留学の選び方
世界中に、たくさんの語学学校が存在しています。 語学留学が盛んな都市であれば、一つの都市に100校を越える語学学校があります。 それだけ数があれば競争もあります。学校ごとに特色を出さないと、他の学校に紛れてしまうため、どの語学学校も必死です。 もちろん、倒産してしまう語学学校もあります。
しっかりと自分の目的にあった語学学校を選び、留学してから後悔することがないようにしましょう。
語学留学の目的
語学留学の一番の目的は何でしょうか? 語学の習得、海外で生活すること、異文化体験、それともTOEIC、TOEFLなどの英語試験で高得点を取ることでしょうか?
同じ語学習得が目標であっても、語学力アップのためであれば、ひたすら勉強漬けの日々が良いか、 勉強だけでなく色々なことにチャレンジするのが良いか、などもまた人それぞれだと思います。
本当は語学習得は建前で、ただ海外に住んでみたかった。日本の環境を一度リセットしたくて海外に行く、など何でも良いです。 とにかく素直な自分の希望と一度向き合ってみてください。その希望によって、どのような学校、期間、コースに留学するべきかも変わってきます。
語学学校の候補を選定
語学学校にはそれぞれ特徴があります。 英語以外の言語を校内で使うと厳しい罰則がある語学学校、とにかく交流に重点を置き英語を使うことを楽しくさせてくれる語学学校学校もあります。
現在の語学力や、留学期間、予算を踏まえて、今回の語学留学はどのようなスタイルの学校に行くかを絞り込んでいきます。
同じような特徴を持つ学校は各国にあります。同じ系列の学校が複数の国に校舎を用意している場合もあります。 ビザの種類や、ビザの取得に縛られないのであれば、行ってみたかった国を前提に語学学校を探してもいいと思います。
学校よりもクラスの方が重要
同じ語学学校でも、どのレベルのクラスに参加するかによって雰囲気や環境が全く変わってきます。
共通して言えることは、上級レベルに行けば行くほど語学習得の環境としては良くなります。 それは上級クラスであれば、クラスメイトの語学力も高くなります。 また上級クラスに入れるほど勉強に対して真面目なクラスメイトに囲まれることになります。
語学力アップのために本当に良い語学学校にこだわるのであれば、日本でできるだけ英語力を上げて、 上級クラスに参加できるような準備をお勧めします。
語学学校の体験談の注意点
語学学校を選ぶ理由に「友だちがこの学校に行って良かったと言ってた」ということを聞きます。
友人の感想は参考になりますが、自分が留学した場合も、友だちの留学経験と同じ内容になると想像してしまう非常に危険です。
語学学校に限らず学校とは、クラスメイト、担任の先生によって、その雰囲気は大きく変わります。 更に同じ語学学校であっても、初級クラスと上級クラスは環境が全く異なります。
もし友人のお勧めの学校があれば、具体的にどの点が良かったのか、詳しく聞いてみましょう。 その良かった点が、誰が留学しても変わらない要素であるのか、それとも、そのクラスメイトだったから、その時期であったから、その友人だったから 良かっただけなのか、をしっかりと判断した上で参考にするようにしましょう。
語学留学の奨学金
語学留学であっても費用を支援している団体やプログラムも存在します。 また留学エージェントや語学学校が奨学金という名目で、割引プランを提供してくれる場合もあります。 興味がある語学学校を見つかっている場合、その学校の割引情報がないか調べてみると良いでしょう。
語学学校の申し込み時期
特別なコースでない限り、基本的に語学学校はいつでも入学ができます。 申し込みに関しても特に締め切りがないため、いつでも手続きが可能です。
学生ビザの取得が必要である場合、3〜6ヶ月前には語学学校に申し込み手続きをしておいた良いでしょう。 ビザ申請は、こちらの希望通りに手続きが進まない可能性もあるため、十分な時間を用意しておいた方が良いです。
申し込みに締め切りはないですが、人気のコース、人気の学校によっては、定員で希望の時期に入学ができない可能性もあります。 希望の留学プラン、希望の語学学校が決まっているのであれば、早めに手続きをした方が確実に希望の時期に入学ができます。
語学学校の選び方
語学学校を検討する上で、ぜひ注意してほしいことが「変わらない要素で選ぶ」ということです。 具体的には「日本人比率」「生徒の人数」などは変動してしまいます。
ビザや航空券の手配の都合上など、留学はどうしても入学日より前に語学学校を決定しなければいけないため、 自分が実際に留学するときには情報が変わってしまう可能性があります。
例えば、日本人が少ないと評判になったため、自分が実際に入学したときにはすごい数が増えていた・・・など実際にあります。 そのためにも、語学学校学校を選ぶ際には「変わらない要素で選ぶ」ことが重要です。
- 語学学校学校のポリシーや考え方
- 具体的なコース内容
- 英語力が上がった場合には、どんなコースに移行できるのか
- アクティビティの頻度や内容
上記の中でも変わってしまうものはありますが「変わらない要素」を意識して語学学校を選ぶことをお勧めします。
語学学校の大学生の団体留学に注意
留学時期が、春休み時期や夏休みに当たる場合、同じ語学学校に大学生の団体が来ないか確認することをお勧めします。
もちろん確認する方法や、事前に知ることができる情報に限界はありますが、大学生の団体留学を同じ学校で時期が被さるのは可能な限り避けたいです。 この時期にぶつかってしまうと「クラスメイトはほぼ日本人の大学生」「クラスはもちろん、学校中で日本語が聞こえる」 という状況になりかねないです。
生協など大学内で露出が多い語学学校は、長期休暇の間は日本人が増えることが多いです。 もし可能であれば春休みや夏休み時期とは違う時期に留学をずらすことが一番確実です。
語学学校の日本人比率
多くの人が気にする語学学校の日本人比率ですが、「日本人比率が少ない = クラスに日本人が少ない」ということではないので注意しましょう。
日本人比率は語学学校全体の数字で出されていることが多いです。また年間での比率で出している語学学校もあります。 実際には初級~中級クラスに日本人が集中していることが多いので、どんなに日本人比率が少ない語学学校でも入学したクラスには日本人が多い場合があります。
50パーセント以上など異常に多い場合は別ですが、日本人比率よりも、その語学学校でどのクラスレベルに入学できるかを気にした方が良いでしょう。
各語学学校による特徴
語学学校は、語学習得を目的とした学校です。進学に強い語学学校、楽しむことを重視した語学学校など、各語学学校によってコンセプトが違います。
学校内で、英語(学習している言語)以外で会話をするペナルティになり、それが重なると退学させられる、という語学学校もあります。 そのため、自分の目的に合う語学学校を選ぶ必要があります。