北京大学

物価は日本に比べると安いと感じる。特に食費は日本と比べると断然に安い。学校の周りにあるレストランは安く食べることができる。特に小西門の北京ダックは安くておいしい。食費以外は、日本よりかは少し安いといったところである。服に関しては、きれいなショッピングモールであったりすると日本と同じか高いと思う。服飾市場等で買えば、値切ることができるが半額の値段にすることはできない。市場等で買う品物は品質を疑ったほうがよい。安い変わりに壊れやすかったりすることがあるので、五道口等にあるショッピングモールで買い物するほうが安心して使うことができると思う。だが、中国にいるということで日本との物価の違いを楽しむのもいいと思う。

留学生が入る保険を持っていれば、北京では医療費ただで診てくれる。病院も留学生むけなので、とてもきれいで、さらに日本語が通じるので語学のことを心配することはない。わたしが通っていた病院は学校からタクシーで15分程度と少し離れた位置にあったが、タクシーの領収書をもらえば、病院で清算してくれ200元くれるので、交通費はただになる。病院に行く際には、個人で予約をして行っていたので、待つ時間もなく毎回丁寧に対応していただいた。留学生保険に入って北京に来たのならば、病院のことを心配する必要はいらない。ただ、歯に関しては対象外であるので、留学前にしっかりと検査してくることをお勧めする。歯を診てくれる病院はあるが、費用が高いと聞いた。

北京の交通の便はかなりよい。大学の門を出るとすぐに地下鉄の入口がある。また地下鉄の本数も結構あり、すぐに来ていた。北京の中心にでるには、乗り換えをしたりして約50分程度かかる。地下鉄のみならず、バスもたくさん走っている。時刻表はないが、目的地にいくバスは何本か行先がかぶっていることが多いので、そんなに待たなくてもすぐにバスに乗ることができる。高徳地図のアプリを使っていたので、バス停の場所や行き先に迷うことはなかった。ただ、注意しなければならないのは、朝と夕方の通勤ラッシュの際は人が多く、バスや地下鉄から降りれないこともあった。私は日本の通勤ラッシュよりもひどいと感じた。総じていえば、北京の交通は便利であるが、留学中にバスと地下鉄の値段が一定ではなくなり、距離ごとになったので、星４つとした。

日本と比べると中国の治安はいいとは言えない。まず、身の回りの物の管理はしっかり行うべきである。例えば、アイフォンなどの携帯はよく盗難にあいやすい。教室にうっかり忘れていたり、少しおいていただけで携帯がなくなっていることもしばしば見受けられる。貴重品の管理は徹底することをお勧めする。また、他にも自転車は鍵をしていたにも関わらず、盗難にあっているのを何件もみた。鍵は二重につけておくことをお勧めする。盗難以外は特には気になることはあまりなかった。日本人だからといって何か危害を加えられたこともなかったので、それを心配する必要はないと思う。日本と同じように夜遅くに一人で出歩かないなど、そういうことに気にかけていれば、危険な目にあうことはあまりないと思う。

北京に留学する上で気を付けるものの中に上位にくるものとして「空気」がある．北京市内では天気予報とは別に空気予報と言うのを発表しており，特に冬には数日間PM2.5の一定空間に占める割合が増加し，ひどいときには50ｍ先の視界さえも空気の汚染によって見えなくなってしまうという事態がしばしばある．ただし，空気汚染がひどい場合は中国政府は空中に硫化水銀を打ち込んで強制的に雨を降らせて空気中の汚染物質を無理やり地面に落とすということも行っている（そのため，地中に汚染がたまっていく．硫化水銀　雨　で検索）． 我々が実生活レベルで気を付けなくてはならないのは空気である．わたしが2013年に留学した時にはPM2.5専用のマスクを持っていったが，それでも結局通常のマスクだと皮膚とマスクの接触面からPM2.5が流入してきてしまい，結局意味がなくなってしまう． その時に私の友人がしていたマスクはフィルター交換型マスクであった．これはフィルターだけを交換するタイプで，一見すると口の部分がガスマスクに覆われたような形状である．これが一番効果があったように思われる．実際にフィルターを見せてもらうと，相当色が黒ずんでいたのが記憶に新しい．

中国に留学する際に気を付けることとして，衛生面，セキュリティ，留学独特の問題，中国独特の問題などが挙げられる． 例えば衛生面の問題から言えば，日本よりも明らかに衛生面で劣っている．そのため，手ぴかジェルを買って持っていくなどをしていた．公衆トイレも相当汚い．水道水は基本的に飲まない方がベター．飲んでもおなかを壊さない人もいる．相当急速に水の浄化設備，浄化能力が向上している．北京以外はよくわからない． セキュリティの面でも気を付ける必要がある．最近は治安が良くなったが，昔はセキュリティが結構悪く盗難被害があった．また，電車での置き引きや，学校に荷物を置いてトイレに行って帰ってきたらすでに荷物が取られていた，という報告もある．私自身もバスに乗っていた時に電子辞書を取られてしまったことがある． 留学独特の問題としてパスポートをなくさないようにする（なくすと相当面倒くさい），犯罪に巻き込まれない．政治活動に参加しない（携帯電話の電話中の音質が変わったら盗聴されてる証拠です）．政治的敏感なところに近寄ることもしない（道端で陳情活動をしていたりする人など．近づいてもいいですが，長い間話しすぎるとやはり顔が政府に割れてしまいます）．

私はもともと中国に留学するかアメリカに留学するかで非常に迷っていたように思う．ただ，実際に留学する際に中国は奨学金があって，アメリカには奨学金がない，かつアメリカの方が生活費が高いということが非常に大きなネックだったように思われる．中国は私がもともと興味がある国だったので，アメリカの代わりに中国を選ぶことは何ら違和感はなかった．北京大学を選ぶか，清華大学，もしくは台湾や上海，広東を選ぶかで悩んでいたが，やはりもっともきれいな中国語をを学ぶことができる北京を選んだ．また，北京市内にも大きく，有名な大学が多くあるが，北京大学にした理由が特に清華大学と比較して，北京大学が文系科目が強いという伝統があると聞いていたためである．もともの，北京大学は文系，清華大学は理系と言う色分けが中国人にもされていた．私の専門は文系科目であり，その点からも北京大学を選んだ． 当時在籍していた大学に過去に北京大学に留学したことがある人がいたのも大きな理由の一つである．大体の大学では過去に留学した人からアンケートや留学体験記などをためているので，それらを参考にすることができた点もよい． 結果，非常によい留学であったと私は考えている．

北京大学付近の遊び場として有名な場所に五道口がある．五道口までは歩いて20分，自転車なら10分で着く近場である．ここは主に韓国系，朝鮮系のお店が集まっており，食事やクラブ，バーなどが密集している．五道口は歴史的に朝鮮族の集まっていた場所であり，それゆえ今でも朝鮮系が多いという話である． クラブはプロパガンダ，センセーション，グローバルなどが五道口にある．気を付けなければならないのは，ここで提供されるお酒に含まれるアルコールに室のまずいアルコールを混ぜているということである．ここでお酒を飲むと大体次の日あんまり飲んでいないにも関わらず頭痛がひどい．また，この周辺に日本料理屋もあり，日本料理が恋しくなったらここで日本を思い出すことができる（値段は高め）．クラブは入場料50元とるが，3時を過ぎると大体の確率で無料になる． 本格的に遊びたい場合は朝阳区の三里屯と呼ばれるところにいくことが多い．この地区は外国大使館が多く，外国人で遊びに来ている人も多い．ここにはクラブやバーだけでなく様々な遊び場がある．私は猫カフェに行った．しかし，ここで買い物をするとなるとかなりお金が飛んでいくので注意が必要である．また，夜北京大学に帰る方向の地下鉄は9時30分くらいで終電がなくなるので注意が必要である．

2013年から2014年に私が留学していた時の北京の交通は非常に安く，便利であった．当時は北京の地下鉄はどこまで行っても片道2元，バスは交通カードを使えば0.4元という驚きの安さであった．ただ，2016年現在は地下鉄もバスも乗った距離や駅の数に依存するというタイプに移行しつつあり，地下鉄は片道最高10元くらいであったように記憶している．というのももともと北京の地下鉄は赤字で，運行すればするほど赤字が増していくという構造であったからである． それにしても北京の交通の，日本と異なる点は何時に出発と言う時間の表記が始発，最終を除いてないという点である．北京の地下鉄の電光掲示板ではあと何分後に到着，という表記しかなされない． また，北京の地下鉄はますます拡張しており，2020年までには三里屯などを東西に結ぶ地下鉄三号線が開通予定である．中国の地下鉄は日本の電車の状況と異なり，かなり計画的ん行われているように思われる．そのため，かなり直線的な軌道を描くことができて，これが非常に快適な地下鉄の状況を作りだしている．とりあえず，中国で普通に生活する場合には地下鉄で十分である．ただし，ラッシュアワーの時間には荷物検査のところで混雑し，かなり待たされることは把握しておく必要がある．

北京大学のすべての門では保安監理員がおり，彼らが北京大学に入ろうとする人たちに対して学生証の提出を求めることが多い．特に小西门や东门，东南门の警備は固い．もっとも固いのは小西门．一方で，南門や西門は比較的緩い場所として知られている．実際のところ北京大学内に多くの部外者がいることを考えれば，学生証のチャックもあまり意味ないかもしれない． 以前，私の女友達から聞いた話があるが，夜に未名湖から少し距離のあるあたりの道を歩いていた時，見知らぬ男に声をかけられ襲われそうになったことがあるという話をしてくれた．夜になると，未名湖のあたりは電燈が少なく，暗がりや死角も多いので，そちらの方を夜に女の子が一人で歩く場合には気をつける必要がある． 6月4日の天安門事件が起きた日になると，北京大学の警備が非常に厳重になる．というのも，天安門事件の際には多くの北京大学の学生が参加していたため，ふたたび暴動や哀悼活動などを行うことを防ぐためである． 一方，普段（夜も含む），人通りの多い所や明るい所を歩いていれば，あちらこちらに警備員や警備員だけでなくお店の人もいるし，目の前に寮があって人通りが激しいので何ら問題はおきないと思う．