IE Business School

IEは非常に多くの特徴があり、近年、欧米だけでなく、日本を始めとしたアジア各国でも人気急上昇中です。その中でも、最大の特徴は、２つの多様性ではないかと思いました。国籍の多様性と人の多様性です。 学校のホームページにもあるように、生徒の出身国では、世界に類を見ないくらい様々な国から来ていることが分かります。私の教室でも、30人の生徒で、20国籍という光景が普通でした。 多様なのは、国籍がだけではありません。それぞれのビジネスバックグランドが非常に多様でした。金融やコンサルなどビジネスエリート出身者だけでなく、家族のビジネスを引き継いだ者や、すでにいくつかの会社を起業してきた者、ポーカーで生計を立てていた者、マーケター、コピーライター、デザイナーなど非常に多岐に渡っていました。 このような多様なクラスメートと日々過ごしていると視野が非常に広がります。それだけでも、日本のビジネススクールや企業ではなかなか得られない経験ができたと思います。 また、これらの最大のベネフィットは、卒業後も彼らとの繋がりが続くという点です。世界中のあらゆる業界のプロフェッショナルとコネクションができるということが今後のキャリアにおいて財産になりそうだと卒業後より一層感じています。

カリキュラムの特徴は学校の教育方針を如実に表しています。IEの教育方針の特徴は、大きく分けると実業と起業家精神です。 教科書を予習し、ケースについてディスカッションする講義型の授業だけではなく、ワークショップ形式で進める授業が多かったことに驚かされました。例えば、UXの授業では、冒頭に教授から、実業で使えるテクニックやコンセプトの説明がされます。時間にして15%くらいです。その後に、実際にありえそうな実業の場面を想定して課題が出されます。残りの時間を使って3−４人のグループで、冒頭のテクニックを意識しながら解決策を考え、プレゼンするというスタイルの授業が多くありました。頭で分かっているのと、実際の実業を意識して体で覚えるので理解力に大きな違いがあるのではにかと、卒業後は感じており非常に有益でした。 また、起業家精神を謳っている学校なだけあり、ほとんど全ての授業において、それが反映されていました。ほぼ全ての授業で、最終課題は何かしらの、問題解決をする案を提案することでした。その際、半分以上の科目において、「新しい方法やビジネスであることを前提とする」ことを意識させていました。以下がそのいくつかの例です。 - 「木」を使った新しいブランドを提案せよ - 今までとは違う、ラグジュアリーの航空会社のウェブサイトを提案せよ - 日常生活から不便な点を見つけビジネスのアイデアとして５つ提案せよ

IEでは実業で活かすことを意識した授業が多いので、講師陣もその分野のトップ企業での実務経験が豊富な場合がほとんどです。また、現役で、企業に勤めながら登壇している講師も珍しくありません。そのため、授業で話題に上がるケースや、ディスカッションはリアリティがあり、すぐにでも卒業後に活かすことができるためとても有用でした。もともと起業家による、起業家のために設立された学校であるため、その精神がある種学校の文化でもあります。なので、独立して起業した講師が多いのも特徴です。 また、生徒との距離も近く、本人の得意分野に関する質問やアドバイスは、積極的にすることをおすすめします。また、卒業後の仕事を斡旋してくれたり、卒業後も気にかけてくれる講師が多く、そういった面でも満足しています。 授業外でも、著名なスピーカーが登壇するイベントが豊富に開催されます。ヨーロッパ内のビジネススクールではトップクラスの知名度とブランド力があるため、思わぬ大物が講演しにくることも多々あります。 しかし、全体的にハーバードやスタンフォード等アメリカの大学と比べると、講師の知名度が劣るのは事実です。それでも、より実務的であるので、ある意味身に付くことは多いと捉えることができます。起業家精神を本気で学びたい！卒業後すぐにでも起業したい！というアツい思いがあったので、個人的にはコチラの学校を選んで大満足です。